「・・・・・・」
『・・・ハァ ハァ…お、おはようございます』
「…チッ」
『えぇぇぇっ、必死に走ってきた妹に対してその仕打ちは酷いんじゃね??!』
「男子校に通ってる妹なんか、知らんな」
コイツ、転校すること報告してなかったこと、まだ根にもってやがる!!
「それに、時間に遅れたのに待っててやったんだ、感謝しろっつの」
『あ~り~が~と~』
「よし、行くか」
皇は無表情で、一人バイクに跨り、エンジンを吹かす。
このまま出発しそうな勢いだ。
『ままま、待って待って!!
なんのためにここ来たんだっけな~、ほら頑張って思い出して!!
バイクの後ろが寂しいなぁ~』
「・・・知らんな」
『私を迎えに来たんだよ!!乗せろバカヤロー!!』
皇こと蓮条 皇-レンジョウコウ-
義理の兄(16)で、同じ学年だけど、誕生日が皇の方が早いから、兄ちゃんだ。
高校には行ってなくて、一日中、蓮条家で仕事をしている。
一応私が次期組長だけど、皇がなっても全然いいとおもいます!!
「ねぇ~、ちょっと~」
「無視しないでよ~」
諦めろ、皇は香水と化粧のきつい女は嫌いだ。
「ってか、邪魔なんだけど!」
「どけよ、ドブス!!」
そうだぞ~、お前らみたいなドブスは皇の邪魔になるから・・・
・・って
『どっ、ドブス??!私そんなにひどい顔??』
「はぁ?あんた以外にいるわけないじゃん」
『マジっすか…、そこまでひどい顔だったとは…』
皆さん、なんでケバイ女子どもが、男のはずの私を邪険に扱っているかというと…