『そういうお前こそ、ホームシックじゃねぇの?』


「なんで」


『兄ちゃんに会ったから』


「アイツに会ったぐらいでシックるかよ」


『シックる?!?!しっくりくるの略みたい!!』


「お前はバカだ」


『知ってますぅ~。お兄さん、綾と喋りたそうだったぞ?』


「だろうな。アイツ、キモいんだよ」


『え゙、なんで?』


「部屋中に俺の写真とか貼ってんだ」


『キモッ!!何ソレ、あんな顔して極度なブラコン!!?っていうか、もうそれ変態!!』


「アイツがいるから、家でてきた」


『う~ん・・・きっと今もどこかで隠し撮り続けてるんだろうな、兄ちゃんは』


「・・・・・・」



すんげぇ嫌そうな顔になった(笑)

きっと私の親父以上に異常なんだろうな。



家族問題勃発かと思ってフタ開ければ、とんでもないもんが飛び出てきたな・・・。





『・・・キモイな』


「まだ引きずるか。兄貴ネタまだ引きずるか」


『またでてきたらどうしよう・・・うっかり草陰に隠れてるのを発見しちゃったらどうしよう・・・』


「無視しとけ」


『そうか、綾の写真渡しときゃ大丈夫か。交渉成立か』


「ヤメロ」






綾の兄貴の話が終わったところで、沈黙がおとずれた。


夜風がユウの黒髪をなびかせる。



(喋ることねえ~・・・っつうか、髪の毛がなびくことしか書くことねぇ~)