"俺、一時期女の霊に悩まされた"
なぜそんなに淡々と怖いことが言えるの!?
しかも無表情!!なんか悟り開いたみたいな顔になってた!!
"この間、寮にちっさな妖怪みたいなのいたよ?
あ、206で生活してた時だけどね。
そうだな~今はユウが寝てる部屋だった気がする"
怖ぇぇえぇっ!!私の部屋ですか??!
リアルに怖い話、やめてくださいよ!!
しかもその後その妖怪みたいなのどうなったのか気になる!!
放置ですか!!放ったらかしで自分の部屋に戻って行ったんですか!!
"両親が娘さんだと思ってたのは、実は車で轢いた猫が化けてたんだよ。
娘さんは猫にとり殺されてたんだ"
――――ゾクッ!!!
『あぁ無理。もう無理』
目をつぶれば怖い話を思い出してさらに目がさえる。
なんて悪循環、恐るべしホラー。
布団から抜け出し、そーっと部屋の外へでる。
一歩目に誰を踏んだらしく、「ぐえっ!!」って言ってた。
『すまん、翼。いや、確信はないけどきっと翼だ』
そのまま玄関を開いて、外の空気を吸いに行く。
『いやぁ~、怖い話なんてするもんじゃないね。
特にあんまり来たことない場所ではね』
実家ん中だったらいくらでもするんだけどね。
ホラー映画も、組員全員(200人ぐらい)で一か所に集まって見るからね、私たち。
仕事しろよって感じ(笑)