「次どこ行く?」
『遊園地!!』
「こんな寂びれたとこに、ねぇだろ」
『じゃぁ・・・水族館?』
「ありきたりだな」
「水族館なら、バスで10分のところにあるよ」
『よっしゃ、水族館決定~。近場で攻めようホトトギス!!』
「ホトトギス関係ないだろっ!!」
バス停へと向かう7人。いくら寂びれたところだと言っても、女子はいる。
むしろ寂れてるからこそ、女子が騒げば老若男女、全員が振り向く。
『いやぁ~これぞメビウスの輪!!』
「悪循環、って言うんだよ」
「ユウってさ。マンタに似てるよね」
『春臣、それって誉めてる、貶してる?』
「誉めてるに決まってる」
どうやら春臣は、マンタくんを見るのが楽しみなようです。
だっていつも無表情な春臣が、常に微笑んでるんだもん。
ただ事じゃねぇよ、絶対なんか怪しいもん(幽霊)とトーク繰り広げてるよ。
「そういやさ。綾なんかと付き合いたくないって言ったけど、ユウの好みってどんなんよ?」
「あ、それ俺も気になる~」
『恋に花咲かす をとめ かお前ら』
「をとめ!!(笑)百人一首で最初に覚えたぞ、あれ!!」
「女がどっか行っちまうから、雲で道ふさごうぜみたいなヤツだろ?」
「そうそう」
なんだお前ら。私の好みよりもをとめのほうに反応しやがって。
『話題が欲しかっただけかぃっ!!』
「イッタ、なんで俺がしばかれたんだ?!」
『桜李のばかぁぁあっ!!』
「はいはい、をとめなユウちゃんの好み聞いてあげるから」