『うわぁ、古い本ばっか。しかも英語の本』


「叔父が外国のミステリー作家のファンなんだ」


『英語で読みづらいのに、さらにミステリーというハンデをつけてくるとは・・・っ』


「基本バカなやつにゃぁ、無縁だろ」


『あはは~幻聴が聞こえるぅ』


「頭いかれたか」




そろそろ黙ってほしい。

本気で黙ってほしい。

私のことバカにしてばっかり、そろそろ泣いちゃうよ?



「何女みたいなこと言ってんだ」


『女ですけどぉぉぉオッ!!』


「触んな、ハゲ散らかすぞ」


『だから、なにそのハゲ散らかすって!!』


本棚を漁っていた希が、何かを発見。




「あ、これかも」


『どれどれ~?』


「あ?20年分のアルバム?」


「春臣が、あの霊は20年ぐらいしか霊経験してないから僕勝てるよ。って言ってたから」


『春臣強ぇ』


「じゃ、ユウがアルバム担当ね。

俺はもうちょっと本棚見てみるから、綾は机をお願い」




てきぱきと指示する希。

それに比べ、隣でぼさーっとしてるコイツは・・・・。




『・・・ほんとに総長?』


「何が言いたい」


『いやいや、希のほうが向いてるんじゃないかなぁって・・・ってイタイイタイイタイ!!』


「フン」



ヅラの髪の毛、おもっきし引っ張られた!!


抜けた髪の毛は、その場に捨てられる。


これがハゲ散らかすってことか!!