エントランスに降りると、桜李と翼がスーパーの袋を持ってキッチンへ向かったところだった。
千歳は、
「電波立たねぇっ!!」
って言いながら、外を駆け回ってる。
いっそのこと、そのまま湖に落ちればいいのに。
『お帰り~!!』
「ユウ、掃除頑張ったね…」
ツヤピカな床を見て、希が少し目を見開く。
『フン 私にかかればこんなもんさっ!』
「お前、何もしてねぇだろ」
『てめぇの方が、何もしてねぇだろ』
ケンカ腰の綾とにらみ合ってると、春臣が声をあげた。
「あぁ、やっぱり女の子だったんだ」
『「「「・・・・・・」」」』
希、にらみ合ってた私と綾、キッチンから出てきた桜李と翼が一気に春臣に視線を向ける。
外からの、
「うおぉぉっ、立ったぞ~!!!」
なんて声、聞こえない聞こえない。
「あれ、なんでみんな黙っちゃったの?」
『なななななななっ』
「おおおおおお前、いつから・・・」
「オーラがね。女の子だった」
『はぁっ?!オーラってあんた・・・曖昧だなっ!』
「で、さっき私って言ってたので確信した」
「結局墓穴掘ってんじゃねぇか、てめぇ!!」
『イタイっ』
桜李に思いっきりしばかれた。
けどご心配なく。
3倍返しのアッパーかましといたから。
「女にしては、まっ平らだけどな」
『綾さん、セクハラで訴えますよ?』
「ドラム缶だしね」
『ずん胴って言われたほうが、まだまし』
「ずん胴」
『黙れや、ごらぁぁぁっ!!』
((理不尽・・・))