『おぉぉぉおっ!!めっさ眺めいいじゃん』
開け放たれた窓から入る風に髪をなびかせ、外に広がる湖畔を眺める。
側に綾が立つ。
『お、綾もこんなん眺めたりするんだな』
「・・・・・・」
『・・・って、ちょっと待てぃ!!なんで閉める!
なぜ窓を閉める!!!』
「さみぃ」
『まだ春だよ~春うららな暖かさだよ~』
「うぜぇ」
『んだよ、せっかくの遠足なのに・・・』
部屋を見回した私は、サイドテーブルの上のものに目を奪われた。
『り、りょりょりょりょ綾さん』
「噛みすぎだ」
『ちょっと、あれ見て・・・』
「どれ」
『あれあれあれ。サイドテーブルの上』
「・・・・・・」
2人の視線の先には・・・
「蒼い・・・バラ?」