『すっげ、真っ赤じゃんこのバラ。
誰が置いたんだろ』
さっきの運転手さんのサービス?
『・・・ま、いっか。お次はお風呂~♪』
キッチンを出て、お風呂場へと向かう。
『キレイ!!何でかピカピカ!!』
ちょっとお風呂、楽しみにしてました。
してましたけど、なんで既にピカピカ?
『しかも、またバラ置いてあるし』
湯船の底に、申し訳程度に置かれてる一本のバラ。
これも運転手さんのサービス??
え、何。浮かべろってか?
『運転手さんの趣味がわからん』
掃除の必要もなさそうなので、エントランスに戻って埃の掃除をしながら、アイツらを待つことにした。
『なぜに???!』
叫び声が、屋敷中に響く。
「うるせぇ」
『あっ、すんません・・・』
エントランスには、綾さんが寝っ転がってました。
うん、びっくりした。ものっそい吃驚した。
一瞬死体が転がってんのかと思ったもん。
けど、それ以上にびっくりしたのは・・・・
『なんでこのフロア、キレイになってんの?!』
さっきまで埃っぽかったはずの床や手すりが、キレイになってるんです!!
『ま、まままままさか、綾さん掃除しちゃったり…?』
「んなわけねぇだろ」
『ですよね。来たときから綺麗だった?』
「じゃなかったら、床で寝るわけねぇだろ」
『ですよね~』
・・・なんだ、この屋敷?
ハッ ま、まさか!!!