『き~さ~ま~ら~』
「うわっ、怖ぇ(笑)」
「そんなに怒るなよ、ユウ~」
「こっちじゃ、こんな笑顔振りまいてるくせにぃ」
と、千歳ができたばかりの写真を見せてきた。
そこには、ばかみたいにへらへら笑う私と、爽やかに笑う春臣が。
『うわわわっ!!はずっ!!なんか自分の写真見るとか、恥ず!!』
「よく撮れてるね
余計なものも映ってるけど」
『「「「??!」」」』
車内の空気がピキッと音を立てて、凍った。
「は、春臣さん?今な、ななななんて?」
「ん?余計なものも映ってる」
『そそそそ、その余計なものとは…?』
「どっかの浮幽霊と、地縛霊…かな?」
「マジで?!そんなん見えねぇんだけど!!」
『俺も!』
「希、見える?」
黙ってこっちを見てた希に見せる翼。
「霊感とか、多分ない」
「「『あぁ~、なんかそんな感じ』」」
証明できないものは、信じる必要なし。
とか頭固いこと言ってそう。
「うわぁすごいなユウは。なんでわかったんだろうね~」
『いだだだだだ!!』
どうやら口が勝手にお喋りしていたようだ。
頭わしづかみの刑。
多分そのうちトマトみたいに、ぐちゃっといかれそう。
明日の新聞の一面は、
”車内スプラッタ、犯人は同級生の腹黒?!”
に決定だな。
「口が過ぎるよね」
『いだだだ!!ちょ、マジでなんか出ていきそう!!
頭のてっぺんからなんか出てきそう!!』