「家族構成にすりゃわかりやすい」


『なるほどっ!!格差社会からの脱出だな!』


「すんませ~ん。家ん中で、縦社会が発生してますけど」


「気にすんな。まず父親だろ」


『う~む・・・春臣にするべき?』


「そうだな、班長だもんな」


「で、母親は離婚してるからいなくて」


『複雑っ!!家庭事情が複雑なんですけど!!』


「で、子供は引き取った息子が一人」


『父子家庭?!』


「綾、班の人数わかってる?」


「そして、息子の嫁は別居中でいなくて、また息子が一人」


『お父さんは実はおじいちゃんだった!!』


「複雑すぎるぜ、この男ばっかりの家!」


「で、愛犬ケルベロス[♂]」


「ケルベロス?!」


『かっこい!!しかもこいつも♂だ!!』


「で、実は親父には、養子の兄貴が1人いて」


『お、おぉ…微妙な位置に新キャラだ』


「…これで何人だ?」


『えっと、じいちゃん、父さん、の兄貴、息子、ケルベロス』


「あと二人か。じゃぁ爺さんの兄貴」


「すんげぇ歳いってんぞ、そいつ」


「それから二軒隣りの田中さん」


『いきなり血族から離れた!!なんだか疎外感いっぱいだな、この田中』


「ちなみに、この家族は田中一家」


『よくある名字だから親近感わくよね~、って湧くかぁ!!』


「よし、決定」


『ちょっとホントに綾、どうしちゃったのさ。お前こんなボケボケキャラじゃねぇはずだろ?』


「あ、綾の鞄からビール缶出てきた」


『酔ってんのかぃ!!朝っぱらからビール飲むな!』


「未成年から注意しようよ」


『でも空き缶ポイ捨てしなかったことは褒めてやる』


「Zzzz」


『寝てんのかぃ!!せっかく褒めてんのに』