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翌日 HR



「えぇ~、昨日班長を決めたと思うので、前に出てこい」



丸いビンゴゲームの機械を教卓に置いた先生が、気だるそうに言った。





『ビンゴゲーム?!何に使うの、あれ!!』


「さ~な~」


「班長、誰だよ」


「綾でしょ」


「てめぇが行けよ」


「は?お前が総長だろうが」


「関係ねぇだろ」




まだまだ機嫌が直ってませんね、二人とも。

喧嘩の発端は何だったのか、それすら忘れてるでしょ。


私もわかりませんよ、思春期の子は何考えてるのかさっぱりだわ。




「俺、行ってくるよ」


『春臣、素敵!!俺一生お前についてくよ!』


「ありがとう」


『どいたしまして~!!』




翼と桜李は、睨みあう二人をなんとか宥めてて、千歳はすんごい速さでメールを打ってる。


それはもう、すんごい速さで。


















ビンゴの機械は、番号を出すのに使ったようだ。

班長・春臣が小さな球を持って戻ってきた。




「・・・何番だった?」


綾のとばっちりで頬が腫れてる翼が問いかける。

その隣には、不機嫌オーラ満開の総長さま。



「44番」


『不吉っ!深い意味ないけど不吉!』


「大丈夫だろうな~?」


「どこか分かんないから、まだ何とも言えない」


「そりゃそうだな」




隣でおでこをさする桜李。

んでその奥で、同じくおでこを赤くする希。


どうやら希クン、イライラしすぎて弟に頭突きをかましたようだ。




「まっ、どこでも楽しいでしょ♪

それよりお前ら、さっさと仲直りしろよ~」



おぉっ、非常識人間がまともなこと言った!



「メール打ってんのにガンガン当たられたら、打ち間違えたじゃんよ」


「「『知るか』」」



いっそのこと、打ち間違えて、別れ話に発展させればいいんだ。