けらけら笑う春臣に、桜李と千歳が飛びかかった。




「おぃ春臣!!正気を保て!!」


「いったいユウに何されたんだ?!」


『なんもしてねぇし!!人聞きの悪い』


「嘘だ!かの伝説の、ワライダケ食わせただろう?!」


『あぁ~あのなにかと漫画とかに出てきて、主人公を困らせるやつね。

名前は有名だけど、何気に見つけらんないあれね』


「そうだっ!!まさかお前が持っているとは!」


「しかも春臣に喰わせるとは、ナイスチョイスじゃないか!!」


「グッジョブ、ユウ!!」


『センキュー!!』


「あっはははっ、僕そんなの食べてないし!!」


『こらぁぁぁあ!!春臣、別んとこにツボったぞ、どうすんだぁぁぁ!!』


「春臣ぃぃぃ!!今すぐユウの呪いを解いてやるからな!」





がくがくと春臣の肩を掴んで揺さぶる桜李と、五円玉をゆらゆらさせてる、千歳。


目ぇつぶって笑ってんのに、どうやって催眠術掛ける気ですか。




「ユウ、一体ハルになにしたの?」


『何にもしてない・・・ハズ』


「ハル、なかなか笑ったりとかしないんだよ」


『希も見たことない?』


「何回かしか、見てないなぁ。箸が転がってるの見て笑ってた」


『何それ慣用句?!【箸が転がっても笑う】の実現?!』


「それ慣用句と違う」