『なぁ希、何の話してるんだ?』
「明後日から遠足があるんだって」
『いきなりだなっ』
「俺らは始業式の日に知らされたけどね」
「あと2日だ!惜しかったな!!」
『何が?!何がどう惜しかったの??!』
「ま、俺らは初等部からずっといるから、だいたい分かってたし」
『部外者の仲間はずれ、反対!!』
疎外感感じちゃうよ、めちゃ悲しいよ、今度お前らの机にスライム入れといてやる~!!
手ぇ入れた瞬間、ねちょってなって、びっくりすればいいわ!!
『ところで遠足って、山登ってヤッホー言ったり、川で魚捕ったり、森のクマさんと戯れたりの?』
「ずいぶんハードな遠足だな(呆)」
『えっ、違うの?!』
「ユウの学校、そんなんだったのか?」
『う~ん・・・』
実は毎年行ってる、連条組の遠足で~す、なんて言えないし・・・
・・・ハッΣ!!!
『やっべぇ、親父に確認してねぇ!!』
「うるせぇぞ蓮条!!またメイド服着てぇか!!」
『すっ、すんません。だからメイドさんはご勘弁を・・・』
それどころじゃないよ!!
いや、メイド服もヤだけど、こっちはもっと大変!!
ハラハラとして、目を泳がせる不審者な私に、千歳が声をかけてくる。
「なぁユウ、後一人誰がいい?」
『だっ、誰でもいいんじゃね?』
「だめだよ、千歳。ユウは俺ら以外に友達いないんだから」
「あっ、そうか。ごめんな?」
『誠意が感じられねぇ!!っていうか、わざとその流れ作っただろ??!』