おでこをさすりながら俯いてると、視界が暗くなった。






『キャァァァ!!突然の皆既日食!』


「お前、頭使って喋れよ」



チョークの発射元が、目の前に立っていた。



『なんだ、先生か。びっくりした~』


「吃驚はこっちだ。いきなりの日食発言にどう対処すりゃいいか、困ったじゃねぇかよ」


『そのまま困り果ててハゲ散らかせばいいと思います』


「よ~し、いい度胸だ。前に立て、てめぇがHR進行させやがれ」


『えっ、嫌だよ、無理だよ、はげちゃうよ!!職務怠慢~!!』


「ハゲるか!!だったら静かにしろっつの!!」



私の予想では、あと5年もしないうちにハゲ始めますよ、なんて言ったら、日誌の角が来た。



『いたぁぁぁぁ!!角って!!背表紙でもなく、角って!!』


ばこん、でもスパーン、でもなく、ザクッて音がした。












教卓へと戻る先生の奥にある黒板を見ると、


”ウキワク 泊まり遠足はダーツの旅!!”


なんて書かれていた。




・・・ダーツの旅?!