私が千歳にセクハラ発言に対する制裁を加えてるとき、相馬と桜李がケンカしてた。
「お前なんかに綾さんの良さが分かってたまるか!!」
「わっかんねぇよ!!だっていいとこねぇだろアイツ!!」
「なにをぅ??!あんなに優しそうで、男らしくて、女の子に不自由してなさそうで、夜の街の支配者的な存在なのに、気付かねぇのかよ!!」
「お前、それ絶対夢だろ!!
昨日見た夢、そのまま語ってるだろ!!」
『・・・綾、夜の街の支配者だったんだ』
「アホか。寮の門限守ってるだろ」
『優しいんだ?』
「優しいだろ。さっき教科書見せてやっただろ」
『あぁ、なんでか中2の教科書だったけどね』
「女の子に不自由してないのは合ってるよね」
『やだぁ~どれくらいの女の子泣かしてきたのぉ?』
「キモい」
「数えきれないよね」
「希、ちょっと黙ってろ」
「昨日も実はラブホ行ってたもんね」
「・・・・・・」
『こりゃ女の敵だね!こっわぁい☆』
そういや昨日、7時に出て行ったな。
晩御飯作ろうかと思って食材持って帰ったのに、部屋には誰もいない。
置き手紙もなければメールも帰ってこない、電話も出ない。
ご飯も作らず待ってたけど、帰ってこない。
まさか誰かに襲われちゃったり?
総長なんだから、ありえなくもない。
頑張って待ってても帰ってこない。
結局、眠すぎてソファで寝ちゃったけど。
…そうかそうか、女の子んとこ行ってたんスか。
私は心配しすぎて気が狂いそうだったのに、他の女といやんばかんと楽しんでらっしゃったわけですか。
・・・・・ちょっと心臓痛い。
そして、ちょっと私カワイソウ。