「星川てめぇ…このバカになに吹き込みやがった」
「なんにも??ただ相談に乗ってあげただけ」
「なんでてめぇが相談されんだよ」
「あれれ~、もしかして羨ましいのかな?
そんなわけないか~、ハルカ迎えに来ないでゲーセン行ってるようじゃねぇ」
「行ってねぇよ」
「でもハルカは自分を迎えに来ないで遊んでやがるって、怒ってたよ??」
「電話切って、ソッコー来たんだ。ゲーセン行く時間ねぇだろ」
大雅と綾の間に、険悪ムードが漂う。
ユウは、大雅の腕の中でまだぶつぶつ言っている。
『っていうか、親父だよ親父。あのバカさえしょうもないこと思いつかなきゃ、こんなことにならなかったのによ、ほんとありえねぇ、今度会ったらラリアットかましてやる、イテコマしてやる、っていうか毎晩電話してくんなッつの、ユリアントスイングかますぞ、受信ボックスもほとんどあのバカのメールでいっぱいだっつの、あぁぁ誰かアイツの煙草の吸い口にわさびとタバスコと塩塗っといてくんねぇかな。はぁぁぁ~なんか疲れてきた、人生というものにつかれたわ私、何が暴走族じゃぃ、こちとら極道じゃぃ、なめんなくそガキが。街にでりゃぁバコバコ喧嘩しくさって、誰が止めてるとおもっとんじゃワレ、毎回動員させられる私の身にもなってみろっつの、勉強してても、ゲームしてても、トイレにいっててもピロピロ呼び出しくさって、わしゃぁ暇人ちゃうっちゅうねん、どっちかというとケンカしとるお前らの方が暇人やっちゅうねん、わざわざ隣町からきてケンカして何が楽しいんじゃ、せいぜい自分とこで番はっとったらえぇのに、ほんまアホとちゃうか』
・・・ぶつぶつと愚痴は続くのだった。