今まで、仲間なんていなかった。
組の皆は家族みたいなもんだったし、
赤アゲハだって、兄ちゃんの皇と一緒にやってた。
小学校も、中学校も誰かと一緒だったこともなかった。
前の高校は、一瞬だけ友達ができたっけ?
まぁ、連条組だってばれちゃったから、もう違うか。
ってか話脱線してね?
あぁ、相変わらずシリアスな展開が苦手だな、私。
床に体育座りして、色々考え込んでた私の耳に、相馬が電話してる声が聞こえた。
その言葉は、私をさらに深い思考へと追いやった。
「・・・ゲーセンで桜龍を確認??それ、まじ??」
『・・・ゲーセン。』
「あっ、ハルカちゃん…(汗)」
ゲーセンって…
遊んでたんか、アイツら。
どこまでも自由奔放な奴らだな。
声でかすぎたっ、と慌てて倉庫から出ていく相馬の後姿を見送りながら、今度は椅子を逆向けに座って考えた。
ソファに座ってた大雅が、うろうろする私をケラケラ笑ってからかう。
「足組んで座れば?”考える人”になれるじゃん」
『仲間ってなんだろうね』
「無視かぃっ
ちょっと揺れてきた??俺らの揺さぶり、効いてる??」
『ちょっと効いてる~。私、分からなくなってきた~』
「今考えてること、全部言ってみなよ」
『ヤだよ。お前は私の友達かっ!!』
「友達以上を希望するけどね」
『セクハラ発言??!
セクシャルハラスメント!!ドメスティックセクシャラス!!』
「何言ってんのか、わかんない。片仮名ばっかで、読みづらいよ」
大雅にまでツッこまれるとは…∑!!!