『そうっすか・・・じゃっ、帰るわ』


「待ってってば!!!」




あっ、でもここどこかわかんねぇな…。




『そうか、綾たちに電話すればいいんだ』



携帯を取り出し、電話をかけようとすると…




「えぇぇっ、綾ってあの桜狂のことですか??!」


『あれ、桜狂の本名知ってんの?』




こないだ、学校のやつらしか知らないって言ってたのにな。





「星ヶ丘の友達から聞きました!!」


『緘口令ひいとけやぁぁぁ!!!』

↑(口外禁止令みたいなやつ)



もろばれじゃん!!っていうか、綾バカじゃん!!!





「桜狂とお話したいっす!!」


『・・・なんで?』




確か白狐と黒蝶がつるんで桜龍を潰しにかかってきてるんじゃ…?




「尊敬してるんすよ!!一目会いたくて!!」


『またそれか!!!』


「はいっ!!だから、黒蝶の大雅-タイガ-・・・あ、総長やってる幼なじみなんすけどね。

で、その大雅に手伝ってもらったんス!!」


『はぁぁぁぁっ???!』




そんなことのためにお前ら手ぇ組んでたのかよ!!

熱心に語るバカ総長から、周りにいる不良たちに視線を移す。





『お前らの総長・・・バカだなぁ』


「でもそのバカさが大好きっす!!」


「っていうか、俺も桜狂と赤アゲハを尊敬してます!!」


「あとで握手してください!!」





このチームは、ほんとに馬鹿ばっかだ!!!

あんなに用心して動いた私達が、バカみたいじゃないか!!




『そして巻き込まれた黒蝶の皆さんがかわいそう!!!』