一方 ちょっと時間をもどって…

Side ユウ



ズルズルズル・・・




『ちょっと~、ズルズルいってんですけど。

服破れるんで引きずらないでくれますか??』


「うん、ごめんね。でも手ぇ離したら逃げるじゃん?」


『手捕まえながら歩けるじゃん?』


「あっ、ほんとだ!!」
「盲点だ!!」


『んなわゃねぇだろ;』


「よし、じゃぁお前が左で俺が右。で、お前は・・・頭??」


「「了解っす」」



『待て待て待て!!なんだ頭って??!

持つとこないなら、前歩いとけよ!!』


「あっ、なるほど」
「盲点だ!!」



『ちょっとは頭使えよ!!』





あれから結構な距離をズルズル引きずられてきて、目の前には海。






『って、海??!まさか沈める気か??!』


「えぇっ、そんなことするわけないじゃないっすか!」


「そうだよ、そんな事したら西宮さんに殺される」


「そうだぞ~、西宮さんは怒ると怖いぞ~」


『誰でも怒れば怖いだろ』



「「確かに」」
「盲点だ!!」



『お前ら、そのフレーズ気に入ったんだろ。

さっきからしつけぇよ』