着信 ”蓮条”





「あれっ、ユウからじゃん」


「そういや、さっきからいないな」


「存在感薄いな~、主人公のくせに」




―――ピッ

とりあえず出てみることにした。





『もしもし』


<あぁぁっ、やっと出た!!>


『お前何してんだよ。勝手にいなくなるなッつの』


<てめぇが置いてったんだろうが!!>


『あぁん?知るか、短足』


<そうそれっ!!その短足が原因でこんなことに…


・・・って、ぎゃぁぁぁっ!!どこ触ってんだお前!!>


『・・・・・・頭大丈夫か?』


<全然正常だし!!何回電話しても出ないお前らの方が脳みそクラッシュだし!!

ってか、離れろお前は!!>


『・・・何してるんだ』


<それが、なんか西宮とか言うやつに絡まれてて…

だからひっつくなッつの!!>


『いまどこだ?』


<どこって・・・



おいここどこだ・・・名前がない?つけとけよっ!! バキッ


え~と…繁華街からちょっと出たあたりの海の近くの倉庫だ。>


『・・・わかった、気が向いたら行ってやるから、大人しくしとけよ』


<気が向いたらかよっ!!普通にきてくんねぇの??!>


『じゃぁな』


<ちょっ、話のとちゅ …ブツッ





「・・・なんだか賑やかだったね」


『おぅ。白狐のたまり場だ。行くぞ』


「他のメンバーたちは?」


『遊ばせとけ』


「っていうか、あいつ拉致られたんだ?」


『・・・どうだろうな。元気そうだったし』


「電話してきてる時点で、よくわからないしね」


『とにかく、白狐んとこ行くぞ』



「「「りょうか~い!!」」」