声を揃える桜李と千歳を、路地裏へと押し込む。
よっぽど嫌なのか、足ですんごい踏ん張ってる。
踏ん張る足のおかげでへっぴり腰になってるけどな。
それはもう、桜龍幹部の面影なんかこれっぽっちもないほどに、へっぴってる。
「なんだよへっぴってるって!!」
「落ち着けユウっ!!
俺らをこの中に押し込んでもいいことないぞ??!」
『イイ事あってもなくても、オールOK。
ほら、いつもどおりぎゃぁぎゃぁ騒げば、きっと大丈夫だって』
「無理無理ムリ!!
引き攣った笑顔と声しか出ねぇよ??!
ぎゃぁぎゃぁと騒いでんのは、きっと楽しさじゃなくて、恐怖からきてるよ??!」
『心配すんな。
その騒ぎを聞きながら笑いたいだけだから』
「「鬼かぁぁぁ!!」」
頑なに入ろうとしない二人。
おかげで綾がちょっとイライラしだした。
ほら見て見て、立ちながら貧乏ゆすりし始めたぜ。
イライラしすぎて、なんだか高度な技を作り出しちゃったよ!!
『しょうがないな~
・・・今行くなら鬼の総長さまが付いてくるけど??』
「はぁっ??!」
イライラしながら傍観を決め込んでいた綾は、突然名前を出されて、不機嫌MAX!!(笑)
「し、しょうがねぇな~」
「そんなに行って欲しいなら、行ってやるか」
オマケの登場で、気が強くなった二人。
さっきから無駄に時間食ってるけど、この道なんにもいないからねっ??
ほんとにただのページの無駄だからね??!
お化けとか期待したみなさん、ほんとにごめんね?!
「ほらほら、ページの無駄だから、とっとと入ろうよ」
『そうだよ、ページの無駄だよ』
「「お前が無駄に引き延ばしたんだろうがっ!!」」