「でさ、どの店に行くんだ?」
『あぁ~…まずは私のTシャツだけかってもいいかな??』
「よっしゃ~、行くぞ~!!」
「桜李、どこか分からないのに先々行かない」
「ユウ、どこだ?」
『ん?そこの路地裏』
「「「えぇっ」」」
『何?』
あからさまに嫌な顔をする3人。
ちなみに希は半笑い、綾は相変わらずめんどくさそうだ。
「おまっ、あんないかがわしい道通るのかっ??!」
『あんたの常日頃の発言のほうがいかがわしいわ!!』
「うっ、い…言い返せないけど、あの道はやべぇって!!」
「本気で言っんのか??!
ここ、有名な”幽霊スポット”だぜ??!」
『マヂデカ~、ソリャヤベェナ~』
「真面目に話聞けよ!!なんだよ、カタコトで誤魔化すって!!
話聞いてない感丸出しじゃねぇか!!」
「ってか俺、前にここ通ったとき、うめき声みたいなの聞いたもん!!」
「ヤダァァァ!!そんな危なっかしいとこ行きたくねぇ!!」
「おぃ、暴れんな」
「そうだよ桜李、うめき声なんか怖くも何ともないでしょ??」
さっすが希、お兄ちゃんらしいとこ見せてくるね!
顔も酷似してるってわけじゃないし、身長差も半端ないから、双子ってこと忘れてた。
いや~、的確なアドバイスだして…
「ユウが寝てるときに出してるぐらいだから」
『嘘ぉぉぉぉっ??!
具体的すぎるアドバイスだな、おぃっ!!』
「ギャハハハっ!!!確かにユウ、寝てるときうるせぇ!!(笑)」
「うぅぅぅっ、って唸ってるもんな!!」
「…ププ」
『お前ら、私に失礼だとかおもわねぇのか??』
「「全く」」
『よ~し、いい度胸だ。
オラ、てめぇら先にその道入りやがれ』