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ブロロロロロ・・・


駐輪場にバイクをとめて、寮へと走り出す。




天下の桜龍が、この必死さ。

きっと寮長はマジで恐ろしいんだろうな…(汗)






「寮遠い~!」


「おぃ、今何時!!?」


「そうねだいたいね~♪」


『古っ!!分かる人少ないでしょっ!』


「いいから何時だっつの!!」


『10時45分~』


「寮まで10分…か」




こういうとき、学園の広さを恨むね!!



「とにかく、なんとしても時間内に206号に帰るぞっ!!」



まさに全力疾走。


鬼と恐れられる”桜狂”が必死に走る姿は、そうそう見れないだろう。



















A寮まで、あと少し。



「ハァ ハァ ハァ・・・」


「づっ、づがれだ~…」


「今何時っ?!」


『・・・ごめん』


「ん?なに謝ってんだ??」


『ほんッとにごめんなさいなんだけど・・・











時計遅れてた』




「「「はぁぁぁぁっ??!」」」


「おぃ希、今何時だ??!」


「えっと・・・10時59分(汗)」


「まじかよっ!!」


「あと1分?!無理無理!!」


「いいから走れっ!!」


『ほんとにごめんなさい~!!!』





ダダダダダダダ…


「間に合ったぁ~?!?!」


「11時ジャスト」


『ふぅ~…久しぶりにこんなに走ったな』


「俺も…」


「まぁ間に合ってよかったじゃん??」


「変態寮長が来る前に、さっさと引き上げるぞ~」







「だぁれが変態だって??」



『「「「っ!!!」」」』



部屋へと歩き出した私たちの背後から、ドス黒いオーラとともに、低い声が聞こえてきた。