『ケンカか…ケンカって何さ。殴り合いは殴り合いだし。

原因があってお互いに無視してたら、それはケンカではなく、絶交というやつだろ??!』




ケンカの定義について延々と”一人で”語ってたら、目前にまた門が現れた。





『また門??!

どんだけ門作ってんのさ!!三大神社の上賀茂神社並に門あるじゃん!!』



ふと、道端に立てられている標識に目を向けると・・・





← 正門         

  ↑ 門    

    → 校門 


         
『一緒じゃね??!どれも一緒じゃね??!

ってか真ん中の門って何さ!!何の門なのかはっきりさせろよ!!』




ツッコミ満載の標識を見たことに少し後悔しながら、正門らしき門へ向かう。


正門をくぐった時、一人の男が私の前に現れた。

現れた瞬間、避けようと思ったけど瞬発力が足りず、ボスッとぶつかってしまった。




『あっすいません、前見てなかったもんで』




きっと私の前方不注意だな。前向いてたけど(笑)



「おいチビ。お前1年のくせに始まって早々遅刻していいと思ってんのか??」




うわっ、あきらか不良ですっ子じゃん!!

絡まれた、15年生きてて初めて絡まれた!!





「てめぇ、聞いてんのか」



ハッ、感動してて不良さんに対応すんの忘れてた!!




『すみませんわた…わたわた、綿アメってうまいっすよね!!』




危うく私って言いかけたぁぁぁぁ!!

しかも、フォローがへたくそ過ぎた!!なんだよ、綿あめって!!



あぁもう、絶対この不良さん怒って…




「確かにうまいな」


(えぇぇぇぇ…)




(顔険しいけど)返事してくださったぁぁぁ!!



「じゃねぇや、聞いてんのかって言ってんだよ」


『すみません、聞いてませんでした…』



何だコイツ、天然さんか?