「よしっ、仕事終わり~
ハルカ、こいつら警察に持っていくから、今日はこれで帰っていいよ~」
バカぁぁぁぁぁ!!!
今?!!
今このタイミングで言っちゃうか!
それって、こいつらが私を連行するのを許可したってことになるんですけど??!
ちょっとニヤけてんじゃん、話聞いてたろ??!
さっきまでのシスコンぶりは、どこへいったんだ!!
「・・・いくぞ」
『…ぁぃ』
綾は私の腕を掴んで、歩きだした。
ケンカの疲れなんか、全く感じてないようだ。
隙をついて逃げようと思ってたのに・・・。
「おっ、何この子、かわいいじゃん♪」
「ほんとだ~、綺麗だね!」
「ってかコイツ、さっき俺らの仲間殴ってたぞ」
「ん~、どこかで見たことあるな…」
綾に捕獲された私を、幹部の4人がじろじろと見てくる。
あんまり見ないでくれますか~(照れるから)
なに勝手に髪の毛触ってんすか~(髪命!!)
ってか希、確実”赤アゲハ”のこと知ってるだろ!!
「話は後だ。倉庫に戻るぞ」
「「はいよっ、総長」」
『倉庫っ???!』
今こいつ、倉庫っつったか?!
それって、桜龍のアジトってことだよね。
コイツらのたまり場だよね!!