先輩の顔が胸に焼きついたまま
誰もいない廊下で桐里先輩と向き合った
静かにだけどどんどん早く動いていくあたしの心臓
先輩に自分から会いに行くほど、
先輩が海外に行ってしまうまえに話したいと思っていたのにいざ会うと…
自分のダメさに改めてがっかりする
なんて話したらいいのかでさえもわからなくて頭がごちゃごちゃしてる
「あのさ、」
先輩が静かに話し始めた
「俺、今週でここやめて海外行くんだ」
「……知ってます」
「それでその前にどうしても話がしたくて」
「………」
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