「今日も寒いな…」

そう呟いたあたしは鈴木悠里

11月の最初だというのに
あたしたちの街はもうすっかり
雪で覆われていて寒い日が続いている


「今日もいっちばん♪」

〔1D〕とかかれている教室にはいると
さっきまで冷えていた体が
スチームのおかげであったまってく

あたしはこの瞬間が好き

誰よりも最初にこの瞬間を味わいたくて
家を毎朝はやくにでる

…家をはやくでる理由はもひとつあるんだけどね


「悠里ちゃん、おはよ」

後ろから聞こえた声に
ドキンと胸が音をたてる

「桐里先輩!」

振り返ると眠そうなあくびをしながら
ドアに寄りかかってる先輩がいた