手が疲れて降ろそうとした時、不意に持っていた飾りが消えた。

いつの間にか隣にいた愛羅の手にあった。


「ちょっ…。返して下さいよ」


「やーだ」


「何ですか。作業の邪魔しにきたんですか。だったらどこか行」

「何。手伝ってあげようとしてるのに。そんなこと言うんだ」

きょとんとする海の隣、愛羅はいとも簡単に上の窓枠を飾った。


「え…。アイラさん…」


「背の届かないところは何なりと。おちびさん」


にやりと、口角を上げる。


(どどどどういう風の吹き回しーーっ?!!!!)



おちびさん、と言われたのはむかつくっ、むかつくが…。

あの愛羅の口から、手伝うと…。