「203号室…203号室…」

 鞄をあさりながら目的のホテルまで走る。

 
 「ハァハァ…」

  やっとの思いでついたホテル。

  でも私はすでに息切れ…

 「…ふぅ」

  深呼吸をして息を整える。

 
 コツコツコツコツ

  ヒールをならして赤い絨毯がしかれた廊下を早足で進む。

 「あった!」

   やっとの思いでカバンから見つけた鍵を取り出す。