俺は靴を履き、外に出ようとした。 「山下くん」 愛らしい声がして、声の方を振り向く。 …瀧美里。 鼓動が早まる。 「どうしたの?」 「あの…」 ん? まさか一緒に帰ろうとか? そんなこと言われたら 死んでもいいかも。 「一緒に帰ろ」 へ? 「だ、誰と?」 「…山下くん」 真っ赤になりながらも俺の名前を呼んでくれた。 可愛い。 #