何やってんだ、俺! 「あ、わりぃ」 俺は瀧美里の手を離した。 途端に手の平から温もりが消える。 「どうしたの?」 一緒に帰りたい。 勇気がない俺は言い訳しかできない。 「え?いや、日も落ちて…」 瀧美里が空を見たから俺も見たが、まだ日が落ちそうな雰囲気は まったく見かけられない。 「…落ちてきたら暗くて危ないからだから…」 我ながら苦しい言い訳。 でも…言える! 頑張れる! #