「その本<promise>でしょ?
由知美が書いた本」



「え?知ってるんですか?」



「俺、由知美のファン」



「私もですよ〜」



「由知美の本を読んでいると
好きな人にすごい好きって
いいたくなるんだよね」



好きな人…。



「山下くん好きな人いるんですか?」



「…いる」



山下くんは顔を赤らめながら
くしゃくしゃと笑った。



私はなぜか胸が傷んだ。



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