…なんて、言い訳を探す自分は、救いようがない、と思った。


ああ、いっそ、死んでしまえば。

死んで、来世でもいい、そのまた来世でも構わない、ただ、孝司を好きになりたい。


「そっか、なら仕方ないか。…でも、いつか聞いてくれるか?」

「…あぁ」


曽根崎の森の下風音に聞え とり伝へ
成仏疑ひなき 恋の手本となりにけり。



「…いつか、絶対。」