それでも話していく内に私はどんどん直樹を知っていくのが楽しくなって、自然と直樹の姿を目で追うようになった。
直樹にもっと近づきたい
直樹ともっと話したい
そう思うようになっていった。
そんな時だった
『ね、ユイ』
授業中直樹からルーズリーフが回ってきた。
『何』
それだけ書いてルーズリーフを返す。
何かを書き込んでから紙はすぐに渡された。
私はその紙の内容を読んで顔を真っ赤にしてしまった。
『俺ユイのこと好き』
横を見ると直樹は真っ直ぐ前を向いている。
震える手で私はシャーペンを握り返事を書いた。
『私も直樹のこと好きだよ』
そっとそれを直樹の机の上に乗せた。