恐る恐る目をあけると

そこは

上も下もない“無”の世界。


姫花が見る夢の中のよう。



立ってるわけでも

飛んでるわけでもなく

ただ、浮いている。



でも

夢の中とは違う。



真っ暗じゃなくて

真っ白の世界。



見渡す限り

限りなく続く白い世界。


暖かくて

柔らかい世界。