戸惑いを隠せず不安な顔で聞く姫花に 仁はゆっくりと答えた。 「本当ですよ、姫様。 あなたは16年前 神族の王 そしてイースト国の王である 心時様と妃様の美花様との間にお生まれになった 我が国の姫様です。」 その答えにはっと息を吸った。 心時?美花? それって… それって… お父さんとお母さん…? 「あたしに…両親がいるの…?」 すこし震えた声でさらに問い掛ける。