「姫花っ

無事なの!?怪我は!?意識は!?記憶はっ!?」





ガバッと起きて

姫花のほっぺを挟みながら

何度も確認する。






「はいひょ-ふはよ。」



「よかった…


姫花…本当によかった…


ごめんね…


ごめんね…」






安心と

喜びと

沢山の感情から溢れる涙を堪え切れずにポロポロと落としながら

何度も名前を呟く。







「大丈夫だよ

お母さんのせいじゃないよ」




にっこり笑う姫花に

余計涙が溢れた。





「美花様…姫花様…ぐずっ」



花菜もそっと白いハンカチを目元に当てて

美花によって乱された髪を直していた。