目を覚ました時、


この子は自分を母と呼んでくれるのだろうか。






眠りにつく姫花に話し掛けながら

考えた。






たとえこの世界が滅びようと

一緒に生きる道はほかになかったのか。






この子は…



この子は…

こんな薄情な母親を恨んでいるのではいのか。







しかし姫花は今


手をしっかり掴みながら


自分の事を母と呼んでくれた。






「ひめかぁぁ!!」




美花は突如顔をくしゃっと歪ませると


姫花に飛びついた。





「ひゃっ」



バランスを崩して後ろに倒れた所を

ちょうどベッドが受け止めてくれた。