もしかして もしかして 緊張して鼓動が早くなる。 「あの…その人って…」 女の人を抱き抱えながら花菜は 振り返ってにっこり笑った。 「はい。 姫花様のお母様、美花様です」 お母さん…? 高鳴る鼓動を押さえながら 姫花はゆっくりとベッドから降りて近づく。 「お母さん…?」 「う…」 その言葉に反応するように目を覚ますと いきなり花菜の肩をがしっと掴んだ。