今度は仁がぽかんと口を開ける番だった。 「姫花様も華恋様も怒っていらっしゃらないんですか?」 「まさかっ 怒るなんて! 不可抗力なんでしょ? それに、 最終的にはこれで帰れるんだから 結果オーライでいいじゃん!!」 仁は心底安心したようにため息をついて また風呂敷を広げ始めた。 「…ありがとうございます。 ではさっそく戻りましょう!! 乗って下さい。」