彼はすぐあたしの肩に手をかけた



「あのさぁ… なんでここに来た?」




うわー

口調変わっちゃったよ…


そりゃ

あたしは金取れない客だもんなぁ

ははっ…





あたしが黙っていると







「言え…」


彼は

声を低くして誰にも聞こえないように囁いた




「特に理由はないですけど…」


だって理由言っちゃだめでしょ?




松崎君追ってきました!

今は花咲優なんだっけ??



なんて言ったら…


変な勘違いされるか

怪しい人物だと思われるかだよね






あたしはまた無視をする



無言でいると

店内の雰囲気をより感じた



甘いお酒の匂いがして

ちょっとお洒落さをアピールしながらも

キラキラしてて…


なにが輝いてるかわからないけど

目が痛くなってきた…



やっぱり

ホストクラブに通う人の気持ちがわからない


こんなところにいたら

いるだけで疲れちゃうよ…