「待っててやったんだろ!」


と言って頭をコツンと叩く。





「本当?ありがとう!黒崎君!」






「・・・・・ていうかガクでいいから」




「へ?」




「いくぞ。メイ」



そう言って手を差し出してきた。


初めて名前を呼んでくれた。


そのことが嬉しくてつい顔がほころんでしまう。




「うん!」


私は黒崎君・・・・・・・・・・ううん、ガクの手を握り締めた。