ドンッ



あたしは思い切りドアを蹴った。






「だったら帰ってやるよ!ずっと朝までそこにいれば?」
「うっ……ごめ…な…」



泣いてんの?





あたし達には見えないから、泣いてるわけ?
なんだよ、自分が悪いくせに。


笑っちゃう。





「…さない…」




あれ…?
今、何か聞こえた。






「聞こえなかったんだけど。何か言った?」
「…わかった、やります。だから…」
「そ?ならよかった。あたしも実際そんな事したくないからさっ」





ガチャ




あたしはドアを開けた。






「…さっさとやれ」
「わかっ、た」




小走りで片付けをしていないネットに向かった美咲ちゃん。