「違う。瑠璃じゃない。あたしの意思。本当はずっと…後悔してたの」
「ハッ。今更なんなんだよ。一度はこっちの味方になろうとしたくせに」





美咲ちゃんは嘲笑うようにそう言った。






「本気で言うと、ただ、仲間になってそのうち裏切ろうとしてただけ。いじめる側にいれば、瑠璃を助けやすいと思って」





それがほんとなら。





もしかして…教科書を拾ってくれたあの時も、…そうなの?







「はぁ!?もしかして…スパイになろうとしてたのかよ!?」
「簡単に言うと、そうなるかな」
「…へぇ。じゃあ、瑠璃と一緒にいじめに遭っても良いってわけね?」
「その覚悟はできてる」





簡単に言うけど…






美咲ちゃん達は、あたしに恨みを持ってる。
そんな単純じゃないよ…繭。






「最悪、繭ちゃん。もううち等、友達じゃないから」



繭といつも一緒にいた子が言う。