グイッ




「痛…!!」


美亜があたしの髪を掴む。



アハハッ




…やっぱり、誰も助けてはくれないか。







「―…ははっ」





思わず乾いた笑いが出た。





「あははっ…」





涙なんか出ない。
出るわけない。






こうなることは、当たり前だったから。






あたしが泣くことさえ、神様は許してはくれないのだから。