「…実はね」
優梨ちゃんは静かに話し始めた。
「あたしもね、同じこと考えてたことがあったんだよ」
「じゃあ分かるでしょ!?」
「うん。分かる。だから止めたの」
えっ?
「復讐なんて何の意味もない。そう気付いた」
笑菜ちゃんの顔には怒りが帯び始めた。
「だったら何!?」
「ほんとに復讐したいの?それで気持ちが和らぐ?今までの痛みはなかったことに出来るの?」
「…っそんなわけない!!忘れないよ一生」
「だったら何の意味もないよね、復讐。そんなこと考えるの、もうやめよう?」
「…っ」
なんだよ、笑菜ちゃん。
あんたの決意って、そんな言葉で揺らぐものだったわけ?