理事長室を出る。



「さ、やるか。遥?」

「喧嘩は任せたよ。ミツカン」



充夏は拳を合わせた。



「応!」



充夏、思い出した様に。



「よかったのか、遥?」

「何が?」

「屋上でのリラックスタイムが無くなるぜ?」



…あぁ。



「ミツカンこそ」

「あ?」

「呼び名、ミツカンでもいいの?」





充夏はからからと笑った。





「お前になら、そう呼ばれてもいい」





顔を逸らす。





「遥こそ、リラックスタイムは?」

「しつこい」

「ぐ…」





咳払い。





「…アンタとはしゃぐのも、いいんじゃない?」





…アンタとなら、ね。