充夏は片眉を上げた。



「どういう事っすか?」

「…放送委員会は現在、三年生のみで構成されている。

その三年生達は、残り半年を切った高校生活を、はしゃぎ倒したいらしい」



充夏はじれた様に。



「それの、何が問題なんすか?」



聡人は苦々しく。



「彼らの、はしゃぎ方だよ」

「あ?」

「…何か、犯罪的な行為を?」



聡人は強く、頷いた。



「そうだ。

彼らの暴挙を鎮圧し、機材と部室と、知識と技術と、元気と名義をぶんどってきなさい。

それが、君達の初仕事だ」



充夏はからからと笑った。



「理事長さん、『ぶんどって』だってさ」

「…これ以後の、私達への指示は?」

「特に無い。

特命は私が直接、下す。平常時は、基本的に自由に動いてくれて、構わない」



聡人は思い出した様に付け加えた。





「しいて言うなら、『ガンガンいこうぜ』かな」



充夏はからからと笑った。