男子が倒れた。



「で、誰が・誰を…。

…何だって?」



充夏の眼差しは鋭い。

そこに有った群は、慌てて屋上から降りて行った。



「ミツカン。その足下の人、どうするの?」

「あ?」



充夏の足下には、未だ、男子が一人、倒れている。



「薄情な連中だな」

「で、どうするの?」





「そのコは、私が引き受けよう」





二人は同時に振り返った。





初老の男性が一人、そこにいた。