何故
こんな事になったの?



わからない。


わからないけど
脳裏に浮かぶ罪悪感。





「あたし…そうちゃんが居ないと……


生きていけないよぉ……っ!」



神様なんて居ない。


じゃなきゃ
あたし達がこんなに苦しむ理由はない。




叫ぶように床に伏せて泣く香苗に
あたしはやっぱり何も言えなかった。




だってあたしは
こんなに純粋にそうくんを想う香苗を


裏切ってしまったんだ。





冷たい雨が
グレイに曇った空から降り注ぐ。



それはまるで
全ての罪を洗い流すように。


優しく、だけど冷たく


地上を冷やしていく。